多忙でつらい日々から解放されたい...
そう思って日々生活している方が多いと思います。
働き方改革が進み、昭和の高度成長期と比較するとゆとりも出てきた日本ですが、まだまだ時間に余裕がない方も多いと思います。
そんな方にお勧めの本が、「エッセンシャル思考」です。
物の断捨離については,以前ご紹介しましたが、本書は時間の断捨離です。
エッセンシャル思考-最小の時間で成果を最大にする
多忙の問題点
充実感を得ることができる程度の忙しさは必要です。
ただし、行き過ぎは何一つ良いことはありません。
成功のパラドックスという言葉をご存じでしょうか?
優秀な人ほど多忙に陥る、負の循環です。
具体的には、以下のような循環です。
優秀な人は目標を明確にして集中する →優秀と認められるとほかの人に頼られる →頼まれ仕事が増えて忙しくなる →時間が無くなる →目標がぶれていく →疲弊する →集中力が減る →成果が出なくなる →不評が出回る(優秀じゃないとレッテルを張られる)
あいつは昔優秀だったのに...と言われる人いますよね。
周りからの仕事をハイハイと受けていると、成果が出なくなる状況に陥ってしまいます。
トレードオフを考える
頼られることはありがたいことです。
そして、周りからの期待に答えたいと思ってしまう。
でも、
時間は有限で自分の思考は球速も必要です。
常に最高のパフォーマンスを出し続けるには、やる仕事、やらない仕事を明確に区別する必要があります。
本書では、パレートの法則が紹介されています。
簡単に言うと、2割の要員が8割の結果を生む、という法則です。
すなわち、全部重要だと思っている仕事の多くが実はそれほど重要ではなかった、ということです。
断る勇気
上記のような、頼まれ仕事で多忙になる状況を打破するにはどうすればよいか。
まずは、全部を手にすることはできないことを認識すること、そして、断る勇気を持つことです。
健康、仕事、家族、友人、趣味など、いろいろな関心ごとがある中で人に与えられた時間は有限です。
断ったら嫌われるんじゃないか、のけ者にされるんじゃないか、と心配になるかもしれませんが
覚悟をもって断る!が最良の手段です。
見極める
では、具体的にどのように無駄な仕事を回避し、自分の目標に向けて突き進めばよいかのか。
まずは、何が無駄で何が有用かを見極めることが必要です。
筆者はそのプロセスとして以下を挙げています。
孤独の確保
一人になれる時間を作ることです。
瞑想してもよいですし、静かに考え事をするのもよいでしょう。
まずは、静かに過ごせる時間を作りましょう。
睡眠の確保
自分の考えを固めていくには睡眠が欠かせません。
時には睡眠時間を削って仕事をするときもあると思います。
その前に、何が必要か/不要かの明確な基準を作るために睡眠時間を確保しましょう。
厳密な選抜
自分の時間を確保して、しっかりとした睡眠をとると、判断力が増強します。
ここで多忙な人は、仕事の依頼があった時の選抜基準を設けましょう。
基本的には
「ぜひやりたい」90点以上
「やってみようかな」80点以上
「やるべきかな」70点以上
「しょうがないからやるかな」60点以上
「やりたくないな」60点未満
とすると、90点以上の物だけを引き受けるようにすると、エッセンシャル思考が身につきます。
なかなか難しいですが、日ごろから習慣づけて、90点以上の仕事は断るようにしていくと、時間の断捨離が進みます。
世の中の仕事の大半は60~80点で、これらの仕事に忙殺されています。
自分で点数をつけて、選抜してみてください。
点数をつけるとすれば、報酬、環境、時間を考えることが重要となります。
どれだけ良いことがあって、どれだけ環境が整って、どれだけ時間がかかるのか。
依頼があった仕事に対して、これらを一度考えて選抜すればよいでしょう。
断る勇気の重要性は理解できましたでしょうか?
次回は具体的にどのように選抜していけばよいか解説していきたいと思います。
ではまた!