我々の悩みの多くは人との比較、外環境からのストレスから生じます。本書はそう言った外からの作用に対してどう対処するかを解説しています。これをマスターすることで大抵の悩みから脱却することができます。人生で迷っている人はぜひ読んでみてください。
著者の草薙龍瞬さんは、僧侶の方で、ブッダの合理的な考え方に基づいて「反応しない練習」、「大丈夫、あのブッダも家族に悩んだ」などの著書を執筆されています。本書では、どのように外の作用に対して反応しないのか、その考え方が書かれています。
1.反応する前に「まず、理解する」
周囲の人間関係でイライラしたり、不快な感情になったりすることは多くあります。でも、なんでそんな感情が湧いてきたか、考えることはあまりないのではないでしょうか?
まずは、悩みがあるという現実を受け止めて、なぜそのような悩みが湧いてきたのか、自分の心と向き合うことが重要です。そして、その原因を考えて解決していく。
大抵の悩みは、「心の反応」であると本書では解説されています。
例えば「いやなことがあってイライラする」という状況を考えてみましょう。これは誰にでもあることです。ただし、「いやなこと」はほかの人にとってはどうってことないことかもしれませんし、自分が勘違いしていることかもしれません、単なる思い込みでいやなことと決めつけているだけかもしれません。ということは、「いやなこと」と決めているのは自分自身である、ということになりますよね。
ブッダはこのようなネガティブな感情が生じるのは、求める心が要因と説いています。
求める心とは、
①生存欲(生きたい)
②睡眠欲(眠りたい)
③食欲(食べたい)
④性欲(交わりたい)
⑤怠惰欲(なまけたい)
⑥歓楽欲(感覚の快楽を味わいたい)
⑦承認欲(認められたい)
のことです。
我々が何か不快を感じる時はこれらの求める心が働いているのです。
これらは求めれば求めるほどキリがないですし、満たされていないと決めているのは自分自身です。なので、イライラしたり悩んだりしたときは、「それ以上欲しない」「怒らない」「妄想である」とかんがえるとよいです。
2.良し悪しを「判断」しない
人が悩む原因の一つに判断しすぎることがあるそうです。無駄に判断することで物事を、いい、悪いで考えてしまっているのです。悩みを解消するにはまずはこの考え方を捨てることが重要です。すべてのものをありのままに受ける、優劣を判断しないことで、心がかるくなります。
特に
慢という病気(自分は偉いと考える)
自己否定
は何のプラスにもなりません。これらを捨て去ることから始めてみましょう。
3.マイナスの感情で「損をしない」
マイナスの感情が生まれてくるのは、求める心から生じます。しかし、マイナスの感情は特に自分にとって良い効果を及ぼすものではありません。
マイナスの反応をしないためには、常に自分の心をコントロールすることが重要です。なかなかむつかしいことですが、何か起きたときに自分の心の浮き沈みを感じて、なぜそれが起こっているのか考える、そして、平穏を保つ。なかなかむつかしいことですが、常にコントロールすることで、悩みから解放されていきます。
例えば苦手な人にあった場合、まずは「私はあの人が苦手だ」という判断をやめましょう。
①相手のことを判断しない
②過去のことを忘れる
③相手を新しい人と考える
④理解しあうことを目的とする
⑤関わりのゴールをみる
ことで、相手がいやだという自分の決めつけから脱却することができます。
4.他人の目から「自由になる」
社会生活をしていると、どうしても他人の目が気になります。これは、安心できる環境、周りが自分のことを認めてくれている、好きでいてくれる環境では起きません。逆に不安定な状況、相手が自分のことをどう思っているかわからない状況では、他人の目が気になります。
このように他人の目が気になるときは、「承認欲求」が働いて、認められたい、マイナスな印象を与えたくない、というときに生じるのです。
そして、そのような場合は妄想が働きます。これをやったら嫌われる、認められない、といった妄想が堂々巡りしてより他人の目を気にするようになります。
このような状況から脱却するためには、自分の人生の目標を明確にすることです。そして、それに関係ないことは気にしない。別にその人に嫌われても、人生の目標を達成すればよいわけです。そして、嫌われるというのも自分が決めた妄想です。
他人の目を気にすることなく、何が自分にとって大切かを考えて生きていくことが、悩みから解放される近道となります。
ではまた!
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